Concept

Parallelflat

The Aesthetics of Indeterminacy
Parallelflat(パラレルフラット)とは
世界をゆらぎと重なりで捉える「不確定な美学」。
多角的(multifaceted)ではなく、多層的(Parallel)に現実を捉え、重なりとゆらぎの「あわい」を観測する。
Artist statement
1. 「ゆらぎ」という認識の可能性
現代は、SNSなどの普及により、情報が散漫し、正義と悪、正解と不正解といった二元論的な断定が加速する時代。しかし、何かを確定させ、決めつけることは、同時に他の無限の可能性を切り捨てることでもある。
物事を確定させない状態、「迷い」や「不確実な状態」を、怖れるべき対象ではなく、固定化される前の「ゆらぎ(Fluctuation)」として認識する。
不透明な時代において、風向きの変化を「怖れ」ではなく「ゆらぎ」として観察すること。Parallelflatは、確定を急ぐ現代の焦燥に対し、未確定であることの豊かさを提示する。
2.多層的な並行観察と「間」の美学
私はこの「Parallelflat」という思想を、多層的な並行観察と「間」の美学を通して表現する。
現実を多面的に見るのではなく、多層的に「並行(Parallel)」して観る。文化、宗教、科学、スピリチュアル。これらを分断された「面」として固定せず、フラットなレイヤーとして重ね合わせる。その重なりの中から浮かび上がる曖昧な「あわい」こそが、本質への入り口となる。
この「あわい」の空間を創出するために、私は龍や鳥居、そして独自の構造体という視覚言語を用いる。古来より描かれてきた「龍」は、特定の形に固定されない流動的なエネルギーの象徴。私は、龍に付随する既存の文脈を一度フラットに解体し、それを現代の多層的なレイヤーとして再構成する。また、境界を象徴する「鳥居」や、量子表現、またはモザイクやデジタル表現にもとれる幾何学的な「構造体」を配置することで、観測者の視点によって意味が変容する「あわい」の空間を創出する。
これらのモチーフは、単なる図像ではない。それは、多層的な情報を並行して観測し、本質的な「問い」を抽出するための視覚的な装置である。そして、このParallelflatの哲学は、具体的に以下の4つのシリーズ作品として結実する。
産霊 | MUSUHI
「ゆらぎ」確定しない状態、墨を使用した最も純度の高い抽象表現
龍脈 | Flow & Pulse
「ながれ」時間や空間、意識の流れを、連続する線や形態、重層的なレイヤーによって視覚化する。

神域構造体 | Sacred Structure
「つながり」個と全体、内と外、過去と未来といった、一見分断された要素間の見えない繋がりを、有機的な結合や共鳴として描く。
御魂 | MITAMA
「かさなり」異なる次元や情報が重なり合うことで生まれる新たな意味や奥行きを、透過性や積層構造を用いて探求する。
これらのシリーズは、龍、鳥居、構造体といったモチーフを通して、観測者の知覚に「ゆらぎ」をもたらし、多層的な現実の認識を促す。
3. 不確実性の時代における「フラット」な生き方
常識を疑い、ニュートラルな状態で再解釈すること。二元性の対立を超え、多層的なレイヤーを繋ぎ、アートへと昇華させる。Parallelflatは、単なるアートコンセプトではない。それは、日本人が古来より育んできた「あわい」の精神性や東洋思想を現代の知覚論としてアップデートし、分断された世界を繋ぎ直し、確定しない未来を「ゆらぎ」のままに享受するための、新しい時代の哲学である。
The Core Philosophy
原点回帰 | Primal Return
既成概念の解体と再構築
統合進化 | Integrated Evolution
不確定な情報の並行観察/統合による創造と自己革新
世界調和 | Global Harmony
二元論を超えた、大和美学による共鳴
© Akikazu Harada / Parallelflat Project 2026